top of page

建築家と創る家 KK様邸

  • 7月10日
  • 読了時間: 4分
建築家と創る家 KK様邸

冬の静謐な空気が少しずつ緩み、風のなかに春の柔らかい匂いが混ざり始める季節となりました。日の光も少しだけ角度を変え、室内に落ちる影の輪郭がどこか優しく感じられる今日この頃です。


今年の初めから、ご自身の暮らしのあり方と丁寧に向き合ってこられたKK様ご家族。数ある選択肢のなかから、私どもひまわりハウスを家づくりのパートナーとしてお選びいただきました。私たちの手がける、素材の持ち味を活かした素朴で温かみのある空間づくりに共感してくださったこと、静かな喜びとともに受け止めております。


KK様が思い描いているのは、心から安らぐことができ、いつでも帰りたくなるような、暖かさと快適さが詰まった住まいです。それは単に数値的な暖かさだけではなく、無垢の木が足裏に伝える自然な温度や、静かな夜に灯る柔らかな光、そして家族の気配が緩やかに繋がる空間がもたらす、心の暖かさでもあります。家は日々の暮らしを包み込む器であり、その器がどうあるべきか、ご家族の思いを一つひとつ解きほぐしていく作業がこれから始まります。


頭の中にある抽象的な「心地よさ」を、建築家との対話を通して、どのように具体的な形や素材へと落とし込んでいくのか。これから始まるお打ち合わせの時間は、ご家族の未来の風景をゆっくりと描き出す、静かで豊かなプロセスとなります。


白紙の図面に最初の線が引かれ、そこにどのような無垢の木が選ばれ、どのような光が導かれるのか。少しずつ立ち上がっていく暮らしの輪郭を、大切に見守っていきたいと思います。


建築家と創る家 KK様邸

新緑が眩しくきらめき、初夏の爽やかな風に若葉の香りが混じる心地よい季節を迎えまし た。


KK様ご夫婦が思い描く「暮らしの器」を整える過程が、また一つ確かな形へと進み始めて います。日々の「生業(なりわい)」を終え、ご家族がほっと息をつく心穏やかな時間を何よ りも大切にされているKK様。


先日のコーディネートのお打ち合わせでは、空間の心地よさを決定づける大切な素材が選 ばれました。足元を優しく支えるのは、温かみのある無垢の赤松材です。素足でそっと歩け ば、木本来の柔らかな手触りと自然の温度がじんわりと伝わります。そして、室内から屋外 へと視線が抜ける天井には、美しい木目を持つ上小節の杉材をあしらいました。天井から フラットにつながる軒天が内と外の境界を曖昧にし、家じゅうのどこにいても心地よい「家族 の気配」と、光や風の広がりを感じられる空間を生み出します。


外観におきましても、日本の風景に美しく馴染む「いぶし銀」の屋根材と、上品なシャンパン グレーのサッシを採用。外壁は職人の手仕事が光る、目地の出ない滑らかな左官仕上げ とし、周囲の景観に静かに溶け込む「静謐」な佇まいを描いています。


さらに今回、お住まいの堅牢さを支える構造として「グリップポスト工法」の採用が決定いた しました。ひまわりハウスのリブランディングに向けて導入を進めていた新技術ですが、コ スト面の課題をクリアできたことで、今回KK様邸にて実現する運びとなりました。デザイン の美しさだけでなく、目に見えない構造部分からもご家族の安心を守ります。


選び抜かれた自然素材は、これからご家族の成長に優しく寄り添いながら、唯一無二の美 しい「経年変化」を刻んでいくことでしょう。次回のモデルハウスでのお打ち合わせでも、KK 様の想いにどこまでも寄り添い、完成という未来へ向けて心を尽くしてまいります。


建築家と創る家 KK様邸


甲府盆地に夏の光が満ちて、遠い蝉時雨が朝の静けさをそっと縁取る季節となりました。畑の桃はほんのりと色を含みはじめ、夕暮れには八ヶ岳のほうから風が下りてきて、昼の火照りを静かに冷ましてくれます。


「数値だけではない、心の暖かさを」——そう願うKK様ご家族とともに重ねてきたお打ち合わせが実を結び、住まいの輪郭が、いよいよ確かなものになってまいりました。足元では、以前お伝えしたグリップポスト工法が基礎の立ち上がりに用いられ、目には触れない場所から、ご家族の毎日を静かに支える土台となっています。


この住まいを外から包むのは、県産の塗料です。山梨の土地で育まれた素材を用いることで、周囲の風景と地続きの、飾らない佇まいを描いていきます。そして室内には、最新の二十四時間換気とエアコンを組み合わせた全館空調を採用いたしました。家じゅうを一つづきの穏やかな空気で満たし、廊下にも、居室にも、ふと立ち止まる階段の途中にも、温度の段差のない心地よさが広がります。数値がもたらす快適さと、無垢が伝える心の暖かさとが、静かに重なり合う住まいです。


軒は、ぐっと深く。夏の高い陽を軒下でやわらげ、木陰のような涼を招くこの構えは、日本の家が育んできた「和」の落ち着きと、いまの暮らしとを穏やかに結びます。モルタル下地による、目地の出ない滑らかな外壁とともに——これらが、これからのひまわりハウスがめざす、新しい家のかたちです。


やがて柱が立ち上がり、木の香りが現場いっぱいに満ちる頃、また続きをお届けいたします。KK様ご家族の未来の風景が、一枚ずつ、静かに描かれてまいります。


建築家と創る家 KK様邸

bottom of page